ヨガの哲学:ヨガの八つの枝(アシュタンガヨガ)について

ヨガ

こんにちは!今回は、ヨガを深く理解するための基礎知識として「アシュタンガヨガ」の八つの枝についてご紹介します。ヨガといえば、ポーズや呼吸法を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実はヨガは身体だけでなく、心や精神の健康にも深く関わる哲学です。忙しい毎日を送るママたちにとって、ヨガの哲学は日々の生活をより豊かにし、心を穏やかにするためのヒントがいっぱいです。

アシュタンガヨガとは?

「アシュタンガ」とは、サンスクリット語で「アシュタ(8)」と「アンガ(枝)」を組み合わせた言葉です。つまり、アシュタンガヨガは「8つの枝から成るヨガ」を指します。この8つの枝は、身体だけでなく、心と精神を整えるための具体的な方法として、ヨガの実践を深めていきます。これらの8つの枝を一つ一つ理解し、日常生活に取り入れていくことが、ヨガの本来の目的であり、心身の健康を促進する秘訣です。


アシュタンガヨガの八つの枝

1. ヤマ(禁戒)

ヤマは、「しないべきこと」を意味します。これは、他者に対しての倫理的なルールや行動の指針です。具体的には、暴力を振るわない(アヒムサ)、嘘をつかない(サティヤ)、盗まない(アステヤ)、欲望を抑える(ブラフマチャリヤ)、物を無駄にしない(アパリグラハ)などが含まれます。

子育て中のママにとって、他者との関係が良好であることは、心の平穏を保つためにとても大切です。ヤマを実践することで、家庭内でも穏やかなコミュニケーションが生まれ、心の余裕が生まれるでしょう。

2. ニヤマ(実践)

ニヤマは、「するべきこと」を意味し、自己の浄化と向上を目指す行動規範です。例えば、清潔を保つ(シャウチャ)、自己を探求する(サントーシャ)、自己の精神的成長を促す(タパス)、学びを深める(スヴァディヤーヤ)、神聖を認識する(イシュヴァラ・プラニダーナ)などが含まれます。

特に、「サントーシャ」や「スヴァディヤーヤ」は、育児や家事の忙しさに追われる日々でも、心の平安を保つために重要です。自分を大切にする時間を少しでも持ち、心の豊かさを育むことが、日常生活の質を高めます。

3. アーサナ(体位)

アーサナは、ヨガのポーズを指します。これは、身体を強化し、柔軟にするための実践です。アーサナの目的は、体の健康を保ち、座ったり立ったりする姿勢を改善することです。深い呼吸を意識しながらポーズをとることで、心と体が一体となり、精神的にもリラックスできます。

子育て中で体が凝りやすいママには、肩こりや腰痛を軽減するためにアーサナを取り入れることが効果的です。特にダウンドッグやキャットカウなどのポーズは、簡単にできるので、日常生活の合間に取り入れるとリフレッシュできます。

4. プラーナヤーマ(呼吸法)

プラーナヤーマは、呼吸をコントロールする技法です。呼吸は生命エネルギー(プラーナ)と直結しており、心を落ち着けたり、エネルギーを高めたりするために非常に重要です。深い呼吸を意識することで、リラックスでき、ストレスを軽減できます。

忙しいママの日常において、少しの時間でできる呼吸法は非常に有効です。深い腹式呼吸を意識するだけでも、心の落ち着きや、体の緊張がほぐれます。

5. プラティヤハーラ(感覚の制御)

プラティヤハーラは、感覚を内面に向けることを意味します。現代社会では、スマホや家事に追われ、外的な刺激に反応しがちですが、プラティヤハーラでは、その刺激を意識的に遠ざけ、内なる静けさを保つことを重視します。

子育て中の忙しい毎日でも、意識的に感覚を静め、心を落ち着ける時間を持つことは、ストレス管理に非常に効果的です。ヨガの練習をしている間、外界の雑音から離れることで、心の平穏を取り戻せます。

6. ダーナ(集中)

ダーナは、精神的な集中力を高めるための練習です。ヨガのポーズや呼吸法を行う中で、意識を今ここに集中させることが求められます。集中力を高めることで、心が雑念から解放され、深いリラクゼーションが得られます。

日常の忙しい時間の中でも、少しだけ「今、この瞬間に意識を集中する」ことを意識するだけで、心の落ち着きが生まれます。

7. ディヤーナ(瞑想)

ディヤーナは、瞑想を意味します。集中が深まると、瞑想に至り、心の中での平和や静けさを体験できます。瞑想は、ヨガの練習を深めるための重要な要素です。

瞑想は、少しの時間でも十分効果があります。子供が寝ている間やお昼休みのひとときに、静かな場所で座って呼吸を整えるだけでも、心のリフレッシュに繋がります。

8. サマーディ(至高の状態)

サマーディは、ヨガの最終目標であり、心が完全に静まり、自己と宇宙とが一体となった状態を指します。これは、通常の生活ではなかなか体験できませんが、ヨガを実践することで、次第に心が落ち着き、深い安らぎを感じることができるようになります。


最後に

アシュタンガヨガの八つの枝は、単なる体の運動にとどまらず、心と精神の健康を保つための指針です。忙しいママでも、自宅で手軽に取り入れることができ、日々のストレスを軽減し、心の余裕を持つことができます。ポーズをとることだけでなく、呼吸や瞑想を通して、心身の調和を目指しましょう。ヨガの哲学を実生活に活かして、より充実した日々を送ってくださいね。